結婚公論

石原さとみさんの結婚

For Women

女優の石原さとみさんが結婚を発表しTVもスポーツ新聞もネットも大騒ぎだ。

「前世でどんな徳を積めば、石原さとみと結婚できるんだ」というネットの意見に笑った。

そこまで男性陣は羨ましいものなのだ。もちろん女性も、いろんな役をこなす活躍ぶりや「なりたい顔№1」だとか「世界の美女100人」に選ばれる彼女の顔に憧れる人も多いと思う。私も、気の強い役も健気なナースの役の顔も好きだ。映画「ゴジラ」では流暢な英語も披露して感心した。誰もが羨ましがるであろうイケメンのIT社長と結婚かと思ったら相手は一般の男性との発表。いやいや彼女に出会えて選ばれるその時点で、一般ではなく「特別男性」だとの意見もうまい表現だなあと思った。全ての一般男性に希望を与えた。

私がその報道で一番良いと思ったのは、健康や食といった生活の価値観が似ている所。親孝行の考え方、家族との時間を大事にする所が結婚の決め手だという彼女のコメントだ。いくら有名人でもカッコいい芸能人が相手でも、結婚は生活だ現実だ。お互いがどんな時間の使い方をするのかどんな生活態度なのかまた考え方も大事だ。彼女がたくさんの出会いの中でこの結論を出すのには、きっとこれまでいろんな経験があったのだろうと推察する。

以前、町のバス停で年上のお姉さま方の話が聞こえてきた。自分の息子の将来のお嫁さん像についての話。「気を遣わないといけないような窮屈なお嫁さんは嫌やわ」「一緒に寝転んで昼寝できるような子がいいわぁ」「お菓子食べながら、テレビ見てやっぱりディーン様はカッコいいわって話ししたいわ」などなど。そうそう、逆の立場から言ってもいつもお義母様の顔色を伺うようなのはごめんだわと嫁も思うに違いない。

家族は家族。生まれた時からずっと一緒にいて一緒の時間を過ごして、話して笑って怒って泣いて、良いことも悲しいことも大変なことも一緒に乗り越えてそこにいて当たり前の存在。その中に急に入って行く勇気は本当に大変だ。でも夫婦はもともとが他人、結婚した時がスタートで一からその家族を作っていく長い長い道の始まりだ。誰と同じでもなく世界にたった一つの二人のオリジナルのものだ、二人で作り上げる過程こそに楽しみを見出しながら進む価値があるのではないかと思う。

幸い、彼女は相手の家族と出会った時、自分もこの家族の一員になりたいと心から温かい気持ちになったとも言っていた。安心した。彼女とは全く何の関係もない私だが、そんな家族に巡り合って本当に良かったねお幸せにと、世話焼きおばさんは思ったのだ。

 

カウンセラー 佐伯直美

 

 

2020.10.07

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